CFMOTO 675SR-R のスペック・特徴・評価まとめ【2025年モデル】

CFMOTO 675SR-R

この記事では、近年注目度を高めている中国のバイクメーカーCFMOTO(シーエフモト/春風動力)が投入する最新ミドルスーパースポーツ、「CFMOTO 675SR-R」について、その詳細スペック、特徴、魅力、気になるライバル車種との比較などを徹底解説します。CFMOTO初となる完全新設計の並列3気筒エンジンを搭載し、サーキットからストリートまで幅広く楽しめるポテンシャルを秘めた意欲作。国内導入も予定されており、ミドルクラススポーツバイクの新たな選択肢として目が離せない存在です。購入を検討している方、最新モデルの情報が気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。

先にスペックを確認したい方は、こちらのボタンからジャンプできます。

目次

バイクの概要・特徴

CFMOTO 675SR-Rは、CFMOTOが2024年に発表した、排気量675ccの完全新設計エンジンを搭載するフルカウルスポーツバイクです。同社のスポーツモデル「SRシリーズ」における新たなフラッグシップモデルとして位置づけられ、ミドルクラス市場への本格参入と、レースシーンで培われた技術力を示す一台となっています。

最大の特徴は、CFMOTOが初めて自社開発した並列3気筒エンジン。このエンジンは、2気筒のトルクフルさと4気筒の高回転の伸びやかさを併せ持つとされる、近年人気のエンジン形式です。これを軽量なシャシーに搭載し、高い運動性能を発揮します。

デザイン面では、鋭い眼光を思わせるブーメラン型のLEDデイタイムランニングライトや、空力性能を意識したカウル形状、ミラー一体型ウインカーなどが採用され、非常にアグレッシブでレーシーな外観を持っています。日本国内での正式発売は準備中ですが、参考価格として約124.3万円(税込)が案内されており、そのパフォーマンスと装備内容からコストパフォーマンスの高さも期待されています。

魅力・注目ポイント

新開発!パワフル&スムーズな675cc 3気筒エンジン

675SR-Rの最大の魅力は、心臓部である新開発の675cc水冷並列3気筒DOHCエンジンです。最高出力は70kW(95PS)/11,000rpm、最大トルクは70N・m/8,250rpmを発揮。このスペックは、扱いやすさを重視した低中回転域の豊かなトルクと、高回転域まで気持ちよく伸びるパワーフィールを両立させていることを示唆します。日常的な走行からワインディング、サーキット走行まで、幅広いシーンでライダーを満足させる力強い加速と、3気筒エンジン特有の官能的なサウンドが楽しめます。

最新スペック!充実の電子制御システム

現代のスポーツバイクに不可欠な電子制御システムも充実しています。安全なブレーキングをサポートするABSはもちろん、路面状況に応じて後輪のスリップを抑制するトラクションコントロール(2段階調整式+OFF)、そしてクラッチ操作不要でスムーズなシフトチェンジが可能な上下対応クイックシフター標準で装備。電子制御スロットルの採用により、よりスムーズでリニアな出力特性を実現しています。

メーターには、視認性の高い5インチTFTフルカラー液晶ディスプレイを採用。速度や回転数などの基本情報に加え、スマートフォンとの連携機能も搭載しており、ナビゲーションの簡易表示や着信通知などが可能です。さらに、サーキット走行を見据えたラップタイマー機能も内蔵されています。

KYB製フルアジャスタブル!妥協なき足回り

エンジンパワーを受け止め、高い運動性能を引き出す足回りにも妥協はありません。フロント・リアサスペンションには、定評のあるKYB(カヤバ)製のフルアジャスタブルタイプを採用。伸側・圧側の減衰力、そしてプリロードの調整が可能で、ライダーの好みや走行シーンに合わせて細かなセッティング変更が行えます。

ブレーキシステムも強力で、フロントにはφ300mmのダブルディスクラジアルマウント4ポットキャリパー、リアにもφ240mmディスクを装備。十分な制動力とコントロール性を確保しています。軽量なスチール製トレリスフレームアルミニウム製スイングアームの組み合わせにより、剛性と軽さを両立。装備重量は189kgと、このクラスとしては軽量な部類に入ります。

空力も意識!アグレッシブなレーシングデザイン

デザインは、スーパースポーツらしいアグレッシブさが際立ちます。フロントカウル側面には、近年のレーシングマシンでは定番となっているウイングレット形状のスポイラーが備わり、高速走行時の安定性向上に寄与するとともに、見た目の迫力を増しています。ハンドルミラーにウインカーを内蔵したミラー一体型ウインカーや、テールカウルを貫通するようにデザインされたスルータイプのLEDテールライトなど、細部の意匠にもこだわりが感じられます。絞り込まれたシートカウルと合わせて、非常にシャープで戦闘的なプロポーションを実現しています。

カラーバリエーションは以下の3色が発表されています。

  • ネビュラホワイト:クリーンでスポーティな印象のホワイト。
  • ネビュラブラック:精悍で引き締まったブラック。
  • エアロライトグレー:クールでモダンな雰囲気のグレー。(※国内導入カラーは未定)

ライバル車種との比較

CFMOTO 675SR-Rは、日本のミドルクラススポーツバイク市場において、既存の人気モデルと競合することになります。主なライバルとスペックを比較してみましょう。

項目CFMOTO 675SR-RYamaha YZF-R7Honda CBR650RKawasaki Ninja ZX-6R
エンジン並列3気筒 675cc (95PS)並列2気筒 688cc (73PS)並列4気筒 648cc (95PS)並列4気筒 636cc (122PS)
トルク70N·m/8,250rpm67N·m/6,500rpm63N·m/9,500rpm69N·m/11,000rpm
車両重量(装備)189kg188kg208kg199kg
電子制御(主なもの)ABS, TCS(2段階), QS(上下)ABS, QS(オプション)ABS, HSTC, QS(オプション)ABS, KTRC(3+OFF), パワーモード, QS(上下)
サスペンション(F)KYBフルアジャスタブルKYBフルアジャスタブルShowa SFF-BP(調整不可)Showa SFF-BP(フルアジャスタブル)
価格帯(税込参考)約124.3万円約105万円約112万円約158万円
特徴新3気筒, 電子制御充実, コスパ期待扱いやすさ, 軽量, 価格直4サウンド, バランスハイパワー, フル装備

※スペック・価格は2025年4月時点の参考値です。仕様や年式により異なります。675SR-Rの価格は参考価格です。

  • ヤマハ YZF-R7:扱いやすい並列2気筒エンジンと軽量な車体が魅力。装備はシンプルですが価格が抑えられています。よりパワーと電子制御を求めるなら675SR-Rが有利です。
  • ホンダ CBR650R:同じ95PSですが、滑らかなフィーリングの直列4気筒エンジンが特徴。ただし車重があり、電子制御やサスペンションは675SR-Rに分があります。
  • カワサキ Ninja ZX-6R:クラス最強レベルのパワーとフル装備が魅力のスーパースポーツ。価格も装備も本格的で、よりサーキット志向が強いモデルです。公道メインなら675SR-Rのバランスの良さが光るかもしれません。

これらの比較から、CFMOTO 675SR-Rは、「YZF-R7の扱いやすさや価格帯に惹かれるが、もう少しパワーと最新装備が欲しい」「CBR650Rのパワーは魅力的だが、よりスポーティな足回りと電子制御が欲しい」「ZX-6Rほどの超高性能は必要ないが、しっかりスポーツ走行を楽しみたい」といったユーザーにとって、非常に魅力的な中間的ポジションに位置するモデルと言えそうです。装備内容に対する価格設定(参考価格)は、コストパフォーマンスの面でも期待が持てます。

どんな人におすすめ?

CFMOTO 675SR-Rは、その特性から以下のようなライダーにおすすめできます。

こんなライダーにおすすめ!

  • 中型クラスからのステップアップを考えている中級ライダー:250ccや400ccクラスから、初めての大型スポーツバイクとして乗り換えるのに適しています。95馬力というパワーは過激すぎず、それでいて大型らしい余裕があり、電子制御スロットルや各種ライダーアシスト機能(TCS、クイックシフター標準装備)がスムーズで安全なライディングをサポートしてくれます。
  • 最新技術や個性的なモデルが好きなライダー:CFMOTOという新進気鋭のブランドや、珍しいミドルクラス3気筒エンジン、充実した電子制御など、メカニズムやテクノロジーに興味がある方には魅力的に映るでしょう。他人とは違うバイクに乗りたいというニーズにも応えます。
  • コストパフォーマンスを重視するライダー:もし参考価格に近い価格で発売されれば、搭載されているエンジン、足回り、電子制御などを考慮すると、非常に高いコストパフォーマンスを持つモデルとなります。
  • ワインディングやサーキット走行を楽しみたいライダー:フルアジャスタブルのKYB製サスペンションや強力なブレーキ、クイックシフター、ラップタイマー機能など、スポーツ走行を楽しむための装備が充実しています。

購入前にチェックしたいポイント

期待の大きい675SR-Rですが、購入を検討する上でいくつか留意しておきたい点があります。

購入前のチェックポイント

  • 足つき性とライディングポジション:シート高は810mmとミドルクラススポーツとしては標準的。さらにオプションでローシート(795mm)も用意される予定です。車重も189kgと比較的軽量なため、数値ほどの不安はないかもしれません。とはいえ、前傾姿勢となるスーパースポーツのポジションなので、必ず実車で足つきとポジションを確認しましょう。長距離ツーリングでの疲労度は考慮が必要です。
  • 維持費とリセールバリュー:大型バイクなので、車検(初回3年、以降2年ごと)や自動車税、任意保険などの維持費がかかります。燃費はまだ公表されていませんが、同クラスの平均(リッター20km前後)程度と予想されます。また、CFMOTOは比較的新しいブランドのため、中古市場でのリセールバリューは未知数です。国産の人気モデルと比較すると、短期での売却時には不利になる可能性も考慮し、長く付き合うつもりで検討するのが良いでしょう。
  • ディーラーネットワークとサポート体制:CFMOTOは現在、日本国内での正規ディーラー網を拡大中です。お住まいの地域にメンテナンスや相談ができるディーラーがあるか、事前に確認しておくことが重要です。今後のサポート体制の充実に期待したいところです。
  • タンデム(二人乗り)性能:シート形状は明らかにシングルシートを意識したデザインで、リアシートは小さく薄めです。緊急用としては可能かもしれませんが、快適な長時間の二人乗りには不向きと考えられます。

まとめ

CFMOTO 675SR-Rは、ミドルクラスのスポーツバイク市場において、他に類を見ない個性と高いポテンシャルを秘めた、非常にエキサイティングなニューモデルです。

新開発の675cc並列3気筒エンジンは、低回転域の扱いやすさと高回転域の伸びやかさを両立し、ライダーに爽快な加速フィールを提供します。KYB製フルアジャスタブルサスペンション、充実した電子制御(TCS、QS標準装備)、そしてアグレッシブなデザインは、ライバルと比較しても遜色なく、むしろ価格(参考)を考えれば大きなアドバンテージとなり得ます。

初めての大型スポーツバイクとしても、経験豊富なライダーの新たな相棒としても、そしてサーキットへの入門としても、幅広いニーズに応えてくれる懐の深さを持っています。「扱いやすさも、パワーも、装備も、デザインも、そしてコスパも妥協したくない」そんな欲張りなライダーにとって、675SR-Rは待望の一台となるかもしれません。

国内での正式発売が待たれますが、気になる方はCFMOTOの正規ディーラー情報をチェックし、実車に触れる機会を待ってみてはいかがでしょうか。きっと、その新鮮な魅力と完成度の高さに驚かされるはずです。

よくある質問

CFMOTO 675SR-Rの国内発売はいつですか?価格は?

正式な国内発売日はまだ発表されていませんが、2024年末から2025年頃と見込まれています。メーカー参考価格として1,243,000円(税込)が案内されています。最新情報はメーカーや正規ディーラーからの発表をご確認ください。

搭載されているエンジンのスペックを教えてください。

新開発の675cc水冷並列3気筒DOHC4バルブエンジンを搭載しています。最高出力は70kW(95PS)/11,000rpm、最大トルクは70N・m/8,250rpmです。

どのような電子制御機能が付いていますか?

ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)トラクションコントロール(2段階調整式+OFF)、そして上下対応のクイックシフターが標準で装備されています。メーターにはスマートフォン連携機能も搭載されており、現代のスポーツバイクに求められる先進的な装備が一通り揃っています。

スペック

CFMOTO 675SR-R 主要諸元 (参考値)

価格1,243,000円(税込) (メーカー参考価格)
年式2025年予定 (国内導入モデル)
排気量675 cc
最高出力70 kW (95 PS) / 11,000 rpm
最大トルク70 N·m / 8,250 rpm
エンジン形式水冷4ストローク並列3気筒 DOHC 4バルブ
ミッション形式常時噛合式6速リターン (クイックシフター上下対応, スリッパークラッチ付)
タイヤサイズ(前)120/70 ZR17
タイヤサイズ(後)180/55 ZR17
ブレーキ形式(前)油圧式ダブルディスク φ300mm (ラジアルマウント4ポットキャリパー), ABS
ブレーキ形式(後)油圧式シングルディスク φ240mm, ABS
サスペンション(前)KYB製 倒立フォーク (フルアジャスタブル)
サスペンション(後)KYB製 モノショック (アジャスタブル)
全長×全幅×全高2,020mm × 728mm × 1,105mm
ホイールベース1,400mm
シート高810 mm (オプションローシート: 795 mm)
車両重量189 kg (装備重量)
タンク容量15 L
燃費非公表
乗車定員2名 (※仕様により異なる可能性あり)
フレームスチール製トレリスフレーム
主な装備ABS, トラクションコントロール(2段階), クイックシフター(上下), スリッパークラッチ, フルカラーTFTメーター(スマホ連携), フルLED灯火類, ウイングレット
カラー展開ネビュラホワイト, ネビュラブラック, エアロライトグレー (※国内導入カラーは未定)

※スペック、価格、発売時期は2025年4月時点でのメーカー発表(一部参考値含む)や予測に基づいています。国内正式発売時には仕様や価格が変更される可能性があります。最新の情報は必ずメーカーや正規ディーラーにご確認ください。


バイク図鑑へのリンク

目次