ヤマハ XSR125のスペック・特徴・評価まとめ【2025年最新】

ヤマハ XSR125 2025年モデル

ヤマハが放つ、125ccクラスの新たなスタンダード。それがXSR125です。

この記事では、その魅力的なスタイリング、気になる走行性能、そしてリアルな評価まで、バイク選びの参考になる情報を徹底的に解説します。初心者からベテランライダーまで、XSR125が気になる方はぜひチェックしてください!

先にスペックを確認したい方は、こちらのボタンからジャンプできます。

目次

バイクの概要・特徴

ヤマハ XSR125は、同社の人気シリーズ「スポーツヘリテージ」に属する、125ccクラスの軽二輪モデルです。2023年12月に日本市場へ正式導入され、そのスタイリッシュなデザインと本格的な装備で大きな注目を集めました。

コンセプトは「Arouse One’s Freedom(日常を呼び覚ます)」。通勤や通学といった普段使いから、週末のちょっとした冒険まで、ライダーの行動範囲を広げ、バイクに乗る楽しさを気軽に味わえる一台として開発されました。

特に、兄貴分にあたるXSR900XSR700から受け継いだ「ネオレトロ」なデザインは、125ccクラスとは思えない存在感を放ちます。クラシカルな雰囲気と現代的なテクノロジーが見事に融合しており、ただの移動手段としてだけでなく、所有する喜びも満たしてくれるバイクと言えるでしょう。

ターゲットとして主に想定されているのは、バイクライフをこれから始める10代後半から20代の若者ですが、その扱いやすさや経済性から、ベテランライダーのセカンドバイクリターンライダー、そして女性ライダーにもおすすめできる、懐の深いモデルです。

魅力・注目ポイント

XSR125が多くのライダーを惹きつける理由は、そのデザインだけではありません。走りや装備にも、ヤマハならではのこだわりが詰まっています。

時代を超える「スポーツヘリテージ」デザイン

XSR125の最大の魅力は、やはりその美しいスタイリングでしょう。「タイムレス」をキーワードに、世代を超えて愛される普遍的なデザインを目指しています。

  • 流麗なタンク形状:丸みを帯び、ニーグリップしやすい形状のフューエルタンクは、XSRシリーズ共通のアイコンです。
  • LED灯火類:クラシカルな印象の丸型ヘッドライトとテールランプには、省電力かつ長寿命なLEDを採用。デザイン性と機能性を両立しています。
  • 丸形液晶メーター:ネガティブ表示(白文字/黒背景)の丸形フル液晶メーターは、シンプルなデザインながら速度、回転数、ギアポジション、燃料計など必要な情報を表示。視認性も考慮されています。
  • 質感の高いディテール:金属製のフェンダーやヘッドライトステーなど、細部にまでこだわったパーツが、クラスを超えた質感を演出しています。

2025年モデルのカラーバリエーションは、以下の3色が用意されています。

  • ライトブルーイッシュグレーメタリック9(シルバー):軽快でモダンな印象の新色。
  • ベリーダークオレンジメタリック1(ブラウン):落ち着きと上質さを感じさせる新色。
  • ブラックメタリック12(ブラック):精悍で引き締まった印象の定番色。

どのカラーもXSR125のデザインを引き立てる、魅力的なラインナップとなっています。

125ccクラスとは思えない本格的な走り

見た目だけでなく、走りも本格派。XSR125には、ヤマハの技術が注ぎ込まれたパワフルかつ扱いやすいエンジンが搭載されています。

  • 水冷SOHC4バルブエンジン:排気量124ccの水冷単気筒エンジンは、最高出力11kW(15PS)最大トルク12N・m(1.2kgf・m)を発揮。市街地での機敏な走りから、郊外での巡航までこなします。
  • 可変バルブタイミング機構(VVA):ヤマハ独自のVVA(Variable Valve Actuation)を採用。エンジンの回転数に応じて吸気バルブの作動を切り替え、低中回転域でのトルクと高回転域でのパワーを両立。スムーズで力強い加速フィールを実現します。
  • アシスト&スリッパークラッチ(A&S):クラッチレバーの操作荷重を軽くし、ライダーの負担を軽減。また、シフトダウン時の急激なエンジンブレーキによる後輪のホッピングを抑制し、スムーズな減速をサポートします。
  • 6速トランスミッション:スポーティな走りに対応する6速ミッションを搭載。エンジンのパワーバンドを有効に活用できます。

軽快なハンドリングと安心感のある足回り

フレームや足回りにも、ヤマハのスポーツバイクづくりのノウハウが生かされています。

  • デルタボックスフレーム:高い剛性と最適な強度バランスを両立するデルタボックスフレームを採用。軽快なハンドリングと安定感のある乗り心地に貢献します。
  • 倒立フロントフォーク:フロントには剛性の高い倒立式サスペンション(Φ37mm)を採用。路面からの情報を的確に伝え、優れたクッション性と接地感を提供します。
  • 17インチホイール:前後17インチのキャストホイールと幅広タイヤ(前110mm/後140mm)が、安定した走行性能とスポーティな外観を実現します。
  • 軽量な車体:車両重量は137kgと軽量。取り回しが非常に楽で、初心者や小柄な方でも安心して扱えます。

日常使いからツーリングまでこなす万能性

XSR125は、特別な日だけでなく、毎日の生活にも寄り添ってくれるバイクです。

  • アップライトなライディングポジション:比較的アップライトな乗車姿勢は、長時間の運転でも疲れにくく、街中での視界も良好です。
  • 優れた燃費性能:WMTCモード値で49.4km/Lという優れた燃費性能を誇ります。燃料タンク容量も10Lと十分で、航続距離の長さも魅力です。
  • 豊富なアクセサリー:自分好みの一台に仕上げられるよう、ワイズギアから多彩なアクセサリーが用意されています。ビキニカウルやフェンダーレスキット、ローダウンキットなど、スタイルアップも機能性向上も自由自在です。

「XSR125 Low」で足つきの不安を解消!
標準仕様のシート高(810mm)に不安を感じる方向けに、ローダウンリンクとローシートをセットにしたアクセサリーパッケージ「XSR125 Low」が用意されています。これにより、シート高が約30mmダウンし、足つき性が大幅に向上します。小柄な方や初心者の方には特におすすめです。

ライバル車種との比較

125ccクラスは魅力的なモデルが多い激戦区。XSR125の購入を検討する際に、比較対象となりやすいライバル車種との違いを見てみましょう。

ホンダ CB125R との比較

同じネオレトロ系のスタイリングを持つホンダ CB125Rは、最も直接的なライバルと言えます。

  • デザイン:どちらもモダンクラシックなスタイルですが、CB125Rはよりシャープでエッジの効いたデザイン、XSR125はよりオーセンティックで丸みを帯びたデザインという違いがあります。
  • エンジン:CB125Rは高回転域での伸びに優れるDOHCエンジン、XSR125はVVAを備えたSOHCエンジンで、低中速域から扱いやすい特性です。最高出力はほぼ同等(15PS)です。
  • 装備:CB125R(2024年モデル)はフルカラーTFTメーターやIMU(慣性計測装置)付きABSを搭載するなど、先進装備が充実しています。XSR125は液晶メーターですが、倒立フォークなど足回りは豪華です。
  • 価格:2025年モデルのXSR125(506,000円)に対し、CB125R(2024年モデル)は528,000円と、ややCB125Rの方が高価です。

先進性を重視するならCB125R、よりクラシカルな雰囲気とVVAによる扱いやすさを求めるならXSR125、といった選択になるでしょう。

スズキ GSX-S125 との比較

スポーティなネイキッドモデルであるスズキ GSX-S125も比較対象になります。

  • デザイン:GSX-S125はスーパースポーツGSX-Rシリーズ譲りのアグレッシブなデザイン。ネオレトロなXSR125とは方向性が異なります。
  • エンジン:GSX-S125もパワフルなDOHCエンジン(15PS)を搭載。軽量な車体と相まって、キビキビとした走りが特徴です。
  • 装備:GSX-S125は正立フロントフォークですが、ABSは標準装備。メーターは液晶です。
  • 価格:GSX-S125(453,200円)は、水冷15PSクラスの中では比較的リーズナブルな価格設定が魅力です。

純粋なスポーツ性能やコストパフォーマンスを重視するならGSX-S125、デザイン性や所有感、VVAや倒立フォークといった装備に価値を見出すならXSR125がおすすめです。

特徴ヤマハ XSR125 (2025)ホンダ CB125R (2024)スズキ GSX-S125 (現行)
スタイルネオレトロネオレトロスポーティネイキッド
エンジン水冷SOHC 4バルブ (VVA)水冷DOHC 4バルブ水冷DOHC 4バルブ
最高出力15 PS15 PS15 PS
Fフォーク倒立倒立正立
メーター液晶TFTカラー液晶
車両重量137 kg130 kg135 kg
シート高810 mm (Low: 約780mm)815 mm785 mm
価格(税込)506,000円528,000円453,200円

どんな人におすすめ?

XSR125は、こんなライダーに特におすすめです。

  • 初めてバイクに乗る若者・初心者:軽量で扱いやすく、アシスト&スリッパークラッチも装備しているので、安心してバイクデビューできます。特に10代後半~20代の学生さんなどにピッタリです。
  • おしゃれなバイクが欲しい人:ネオレトロなデザインは街中でも目を引きます。ファッション感覚でバイクを選びたい人にもおすすめです。
  • 通勤・通学メインで、たまにツーリングも楽しみたい人:優れた燃費と軽快な走りは、毎日の移動を快適にします。10Lのタンク容量と疲れにくいポジションで、週末のショートツーリングもこなせます。
  • 足つきに不安がある小柄な方・女性ライダー:ローダウン仕様の「XSR125 Low」を選べば、足つきの不安が大きく軽減されます。軽量な車体も魅力です。
  • セカンドバイクを探しているベテランライダー:大型バイクのサブとして、気軽に乗れる一台を探している方にも。維持費が安く、取り回しも楽なので重宝します。
  • カスタムを楽しみたい人:シンプルなネイキッドスタイルはカスタムベースとしても最適。豊富なアクセサリーで自分好みの一台を作り上げられます。

購入前にチェックしたいポイント

魅力的なXSR125ですが、購入を検討する上でいくつか確認しておきたいポイントがあります。

足つき性

ユーザーレビューで最もよく挙がるのがシート高(標準:810mm)です。125ccクラスとしてはやや高めの設定のため、特に身長170cm以下の方は、一度跨ってみることを強くおすすめします。

ただし、前述の通りローダウン仕様「XSR125 Low」(シート高 約780mm)が用意されています。こちらはアクセサリーパッケージとして、車両価格に加えて別途パッケージ価格(27,500円・税込 ※2024年5月時点)が必要になりますが、足つきに不安がある方にとっては非常に有効な選択肢です。

価格

メーカー希望小売価格は506,000円(税込)。125ccクラスとしては、決して安価ではありません。ホンダ CB125Rよりは少し安いですが、スズキ GSX-S125などと比較すると高めの価格設定です。

しかし、倒立フォーク、VVA搭載エンジン、LED灯火類、質感の高い外装パーツなどを考慮すれば、価格に見合った価値はあると言えるでしょう。デザインや装備にどれだけ魅力を感じるかが、判断のポイントになります。

維持費

125ccクラスの大きなメリットは維持費の安さです。

  • 税金:軽自動車税は年間2,400円(2024年時点)。
  • 保険:自賠責保険も安価。また、自動車保険に加入している場合、ファミリーバイク特約を利用すれば、さらに保険料を抑えられます。
  • 燃費:WMTCモード値49.4km/Lと非常に優秀。ガソリン代も節約できます。

購入後のランニングコストを抑えたい方には、大きなメリットです。

取り回し

車両重量137kgは、同クラスの中でも標準的かやや軽量な部類に入ります。ハンドル切れ角も十分にあり、街中でのUターンや駐輪場での押し引きなども比較的楽に行えます。初心者の方でも不安なく扱えるでしょう。

中古市場とリセールバリュー

XSR125は比較的新しいモデルであり、人気も高いため、中古市場での価格はまだ高値で推移する可能性があります。リセールバリュー(再販価値)についても、XSRシリーズの人気や125ccクラスの安定した需要から、一定の期待は持てると考えられますが、今後の市場動向次第となります。

まとめ

ヤマハ XSR125は、魅力的なネオレトロデザインと、VVA搭載エンジンによる本格的な走り、そして125ccならではの扱いやすさと経済性を高次元でバランスさせた一台です。

125ccクラスとは思えない存在感と質感は、所有する喜びを満たしてくれるでしょう。通勤・通学から週末のツーリングまで、あなたのバイクライフを豊かに彩ってくれるはずです。

シート高に不安がある方も、ローダウン仕様の登場で選択肢が広がりました。

気になっている方は、ぜひ一度販売店で実車を見て、可能であれば試乗してみてください。きっとその魅力に引き込まれるはずです!

よくある質問

XSR125の最高速はどれくらいですか?
メーカーから最高速の公式な発表はありません。一般的に125ccクラスの最高速は100km/h~110km/h程度と言われていますが、公道での法定速度を守って安全運転を心がけてください。なお、XSR125は125ccクラスのため高速道路は走行できません

XSR125の実燃費はどれくらいですか?
公表されているWMTCモード燃費は49.4km/Lです。実際の燃費は走行状況(市街地、郊外、ツーリングなど)や運転の仕方によって変動しますが、ユーザーレビューなどを見ると、45km/L~55km/L程度という報告が多く、非常に燃費が良いことがわかります。

ローダウン仕様「XSR125 Low」は、標準モデルを買った後からでも装着できますか?
「XSR125 Low」は、ローダウンリンクとローシートをセットにしたワイズギア製のアクセサリーパッケージです。理論上は標準モデルを購入後にこれらのパーツを取り付けることでLow仕様にすることは可能ですが、工賃などが別途必要になります。最初から足つきに不安がある場合は、新車購入時にアクセサリーパッケージ装着車を選択するか、販売店に相談してみるのが良いでしょう。

スペック

ヤマハ XSR125 (2025年モデル) の主要スペックは以下の通りです。

価格506,000円(税込)
年式2025年
排気量124cc
最高出力11kW(15PS)/ 10,000rpm
最大トルク12N・m(1.2kgf・m)/ 8,000rpm
エンジン形式水冷4ストローク単気筒 SOHC 4バルブ
ミッション形式常時噛合式6段リターン
タイヤサイズ(前)110/70-17M/C 54S(チューブレス)
タイヤサイズ(後)140/70-17M/C 66S(チューブレス)
ブレーキ形式(前)油圧式シングルディスクブレーキ(ABS)
ブレーキ形式(後)油圧式シングルディスクブレーキ(ABS)
サスペンション(前)テレスコピック(倒立)
サスペンション(後)スイングアーム(リンク式)
全長×全幅×全高2,030mm × 805mm × 1,075mm
ホイールベース1,325mm
シート高810mm (XSR125 Low アクセサリーパッケージ装着車:約780mm)
車両重量137kg
タンク容量10L
燃費(定地)未公表
燃費(WMTC)49.4km/L(クラス2、サブクラス2-2、1名乗車時)
乗車定員2名


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