KTM RC 125 2023年モデル
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KTM RC 125とは? その概要と特徴
KTM RC 125は、オーストリアのメーカーKTMが放つ、原付二種(125cc)クラスのスーパースポーツモデルです。普通自動二輪免許(小型限定も含む)で運転可能でありながら、兄貴分であるRC 390やMotoGPマシン「RC16」譲りの本格的な装備とデザインを持つことが最大の特徴です。
現行モデルは2022年にフルモデルチェンジを果たし、フレーム、足回り、外観デザインが一新されました。特にデザイン面では、よりシャープでアグレッシブなスタイリングとなり、クラスを超えた存在感を放っています。
「READY TO RACE」のKTMスピリットは、この125ccモデルにも色濃く反映されており、エントリーモデルでありながら妥協のない作り込みが魅力です。軽量な車体と扱いやすいエンジン特性は、バイクの基本操作を学ぶのにも最適と言えるでしょう。

RC 125(2023年モデル)の魅力・注目ポイント
2023年モデルのRC 125は、単なるエントリーモデルに留まらない、数多くの魅力を持っています。特に注目すべきポイントを見ていきましょう。
クラス上限に迫るパワフルなエンジン
搭載される124.7cc水冷単気筒DOHC4バルブエンジンは、最高出力11kW(15PS)を発揮。これは日本の原付二種クラスの自主規制値(※現在は撤廃の動きあり)の上限に匹敵するパワーです。低回転域からトルクがあり、高回転までスムーズに吹け上がるため、街乗りでの機敏な走りから、ワインディングでのスポーティな走りまで楽しめます。

クラスを超えた豪華な足回り
RC 125の大きなアドバンテージの一つが、その足回りです。フロントには、上級モデルにも採用されるWP製のAPEX(アペックス)倒立フォーク(Φ43mm)を、リアにも同じくWP製APEXモノショックアブソーバーを装備しています。
これにより、路面追従性に優れたしなやかな乗り心地と、スポーツ走行時の高い安定性・剛性感を両立。見た目の迫力だけでなく、実際の走りにおいても大きな貢献を果たしています。

MotoGP直系のデザイン
フルモデルチェンジで最も大きく変わったのがデザインです。MotoGPマシン「RC16」からインスピレーションを得た、エアロダイナミクスを意識したカウリング、シャープなLEDヘッドライト、そしてレーシーなテールセクションは、125ccクラスとは思えないほどの迫力と洗練さを備えています。
2023年モデルのカラーバリエーションは以下の2色です。
- Ceramic White:クリーンなホワイトにオレンジのアクセントが映えるカラー。
- Black:全体をブラックで引き締め、オレンジのフレームとグラフィックが際立つカラー。


先進的な装備類
メーターには、兄貴分のRC 390と同様のフルカラーTFTディスプレイを採用。速度、回転数、ギアポジションなどの基本情報が見やすく表示されるだけでなく、輝度自動調整機能や、オプションの「KTM MY RIDE」によるスマートフォン連携にも対応可能です。
また、安全装備としてABS(アンチロック・ブレーキ・システム)も標準で搭載されており、急制動時などのタイヤロックを防ぎ、安定したブレーキングをサポートします。

ライバル車種との比較
KTM RC 125の購入検討時に比較対象となりやすいのは、同じく原付二種クラスのフルカウルスポーツモデル、ヤマハ YZF-R125やスズキ GSX-R125でしょう。それぞれの特徴を比べてみます。
RC 125 vs ライバル車種
項目 | KTM RC 125 (2023) | ヤマハ YZF-R125 (参考) | スズキ GSX-R125 (参考) |
---|---|---|---|
エンジン形式 | 水冷単気筒 DOHC | 水冷単気筒 SOHC (VVA付) | 水冷単気筒 DOHC |
最高出力 | 11kW(15PS)/10000rpm | 11kW(15PS)/10000rpm | 11kW(15PS)/10500rpm |
車両重量 | 約147kg (半乾燥) / 約160kg? (装備) | 141kg (装備) | 137kg (装備) |
サスペンション(前) | WP製 倒立フォーク | 倒立フォーク | 正立フォーク |
メーター | フルカラーTFT | フルLCD | フルLCD |
特徴 | 豪華な足回り、TFTメーター、デザイン性 | VVA(可変バルブ)、扱いやすさ | クラス最軽量、高回転型 |
※YZF-R125、GSX-R125のスペックは参考値であり、年式によって異なる場合があります。RC 125の装備重量は推定値です。
最高出力は各車横並びですが、RC 125はWP製の倒立フォークやフルカラーTFTディスプレイといった、他のモデルにはない豪華な装備が大きなアドバンテージです。デザインの好みも分かれるところですが、RC 125のレーシーでアグレッシブなスタイルは、所有感を満たしてくれるでしょう。
一方で、YZF-R125はSOHCながら可変バルブタイミング機構VVAを採用し、GSX-R125はクラス最軽量という特徴があります。どちらを選ぶかは、何を重視するかによりますが、RC 125は装備の充実度とデザイン性で一歩リードしていると言えるかもしれません。
KTM RC 125はどんな人におすすめ?
これらの特徴から、KTM RC 125は特に以下のような方におすすめです。
- 初めてバイクに乗る初心者の方:軽量で扱いやすい車体とABSなどの安全装備は、バイク入門に最適です。本格的な見た目もモチベーションを高めてくれるでしょう。
- 普通二輪免許(小型限定含む)で本格スポーツを楽しみたい方:免許の範囲内で、妥協のないスーパースポーツの雰囲気を味わいたいライダーにぴったりです。
- デザインや所有感にこだわりたい方:MotoGP直系の洗練されたデザインとクラスを超えた装備は、所有する喜びを与えてくれます。
- セカンドバイクを探している方:維持費の安い原付二種クラスでありながら、本格的な走りと装備を楽しめるため、大型バイクのサブとしても魅力的です。
- 街乗りメインでもスポーティさを求める方:取り回しの良さと機敏な走りは、日常の移動にも彩りを与えてくれます。

購入前にチェックしたいポイント
RC 125の購入を決める前に、いくつか確認しておきたい点があります。
足つき性
シート高は824mmと、兄貴分のRC 390と同じです。125ccクラスとしてはやや高めの設定と言えます。車体自体はスリムですが、特に小柄な方やバイクに慣れていない方は、必ず実車に跨ってみて、両足のつま先がしっかり着くか、車体を支えられるかを確認しましょう。
維持費
RC 125は原付二種クラスなので、税金(軽自動車税)や任意保険(ファミリーバイク特約が利用可能)の面で、250cc以上のバイクよりも維持費を安く抑えられます。燃費もWMTCモード値で41.7km/Lと良好です。ただし、輸入車のため、部品代や正規ディーラーでのメンテナンス費用は、国産同クラスより若干高くなる可能性があります。
取り回し
半乾燥重量で約147kgと、クラス内では特別軽いわけではありませんが(GSX-R125は約137kg)、それでも十分に軽量です。ハンドル切れ角なども考慮されており、街中での取り回しや駐輪場での押し引きに苦労することは少ないでしょう。
リセールバリュー・中古価格帯
比較的新しいモデルであり、デザイン性や装備の良さから中古市場でも人気があります。状態の良い車両であれば、比較的高値での売却も期待できるかもしれません。購入を考える際は、新車価格(639,000円~)と中古相場を比較検討してみましょう。
まとめ:原付二種クラスの枠を超える存在感
KTM RC 125(2023年モデル)は、単なるエントリーモデルではなく、KTMの「READY TO RACE」スピリットが注ぎ込まれた本格的なスーパースポーツです。
- 125ccクラスとは思えないレーシーで高品質なデザイン
- クラス上限に迫る15PSのパワフルなエンジン
- WP製APEXサスペンションによる豪華で高性能な足回り
- 視認性の高いフルカラーTFTディスプレイ
- 原付二種ならではの経済性
これらの要素が高次元でバランスしており、バイクに乗る楽しさ、操る喜びを存分に味あわせてくれる一台です。初心者からベテランのセカンドバイクまで、幅広いライダーにおすすめできます。
写真やスペックだけでは伝わらない魅力もたくさんあります。ぜひお近くのKTMディーラーで実車を見て、触れて、そして可能なら試乗してみてください。きっとそのポテンシャルの高さに驚くはずです。
よくある質問
RC 125の燃費は実際どれくらいですか?
公表されているWMTCモード値(クラス1)は41.7 km/Lです。これは一定の条件下での測定値であり、実際の燃費は乗り方や交通状況によって変わりますが、原付二種クラスとして良好な燃費性能を持っていると言えます。
運転に必要な免許は何ですか?
排気量が124.7ccのため、小型限定普通自動二輪免許(AT限定は不可)または普通自動二輪免許(AT限定は不可)、大型自動二輪免許(AT限定は不可)で運転できます。
スペック(2023年モデル)
価格 | 639,000円(税込) |
---|---|
年式 | 2023年 |
排気量 | 124.7cc |
最高出力 | 11kW(15PS)/ 10,000rpm |
最大トルク | 12N・m / 7,500rpm |
エンジン形式 | 水冷4ストローク単気筒 DOHC 4バルブ |
ミッション形式 | 常時嚙合式6段リターン |
タイヤサイズ(前) | 110/70 R17 |
タイヤサイズ(後) | 150/60 R17 |
ブレーキ形式(前) | シングルディスク(ラジアルマウント4ピストンキャリパー) ABS |
ブレーキ形式(後) | シングルディスク(1ピストンフローティングキャリパー) ABS |
サスペンション(前) | WP APEX 倒立フォーク(Φ43mm) |
サスペンション(後) | WP APEX モノショック |
全長×全幅×全高 | 非公表 ※参考:ホイールベース 1,343mm |
ホイールベース | 1,343±15mm |
シート高 | 824mm |
車両重量 | 約147kg(半乾燥) |
タンク容量 | 約13.7L |
燃費(WMTC) | 41.7km/L(クラス1) |
乗車定員 | 2名 |
※スペックは2023年モデルの日本仕様に基づいています。価格や仕様は予告なく変更される場合があります。半乾燥重量は燃料を除く全ての油脂類を含む重量です。